不良恋愛








カ「あ〜!やっとついた〜!」




り「お疲れ様!」







思いがけない渋滞にはまってしまい朝から遊ぶはずがもうお昼近くなってしまった。






カ「一輝たちとっくに遊んでるよね。
あ、LINEきた。」





り「あ、私も。」






2人で入場券を買ってビーサンでペタペタ音とならしながら歩く。





り「佐月たちどこかな〜??」





パラソルにいるってったて、ありすぎでわかんないよ!







カ「ねぇ、今は一輝たちのとこじゃなくてさ、こっちはこっちでパラソル席買わない??」




り「いいけど…佐月たちは?」



カ「いや…コレ見て。」






カイがパッと私にLINEを見せてくれる。





『カイ?今ついた?お疲れ様ー!

今佐月とウォータースライダーいる。察してくれ。くるな。』



というLINEと共に


2人で手をつないでピースしてたり、マスコットのなんとか君との仲良しショットが送られている。







り「うわ…これは2人を邪魔できないね。」





佐月もあんなに楽しみにしてた事だし、仕方ないか…。




カ「じゃあ…2人で楽しもっか!!」




り「そうだね!」








という事で、2人でパラソル席を買ってお互い着替えにいく。




り「ひぇ〜〜。」





更衣室で改めて自分の水着姿を見るけど、似合ってないよ…。


だってさ、カイ絶対腹筋バッキバキだもん。こんなスタイル悪い人釣り合わなさ過ぎる。

せめて、実はカイがお腹ぽよ〜んだったらな〜。絶対ないと思うけど!!





そんなくっだらないことをもんもんと考えてると




『ウォタースライダー並んどくから準備できたら来てな!』




とカイからのLINE。




待たせる訳にはいかないし、



揃いのラッシュガードをきっちり上まで閉めると、覚悟を決めて更衣室をでた。
















り「カイどこだ〜?」



ウォタースライダーのあたりはやっぱり人気のゾーンなのか人がいっぱいいて


カイの事がなかなか見つけられない。


周りはいちゃつくカップルだらけで…気まずいよ…。







「ね、あの人すんごいかっこよくない?」


「え、1人?うそ!なんで?」





後ろの女の子たちの声で後ろを振り返ると、一際背の高いカイが並んでいた。





やっぱり


お腹ぽよ〜〜んじゃないし!!






なんかかっこよ過ぎて近づくのもいいのかわかんないもん。






そんな事考えてるとフリーズしてたら




カ「りんちゃん!こっち!」




と手を振ってくる。





り「あ、あはは…。」





手を振り返すけど当然女子たちの視線も注がれる訳で


絶対なんか言われてるって!



怖い…女は怖いもん。







り「ごめんね待たせちゃって。」



カ「いいよ、全然。二人乗りのやつにしちゃったんだけど大丈夫?」










『じゃーお次の方達どーぞ!!』






カイと写真とったりしてたらあっという間に次の版になった。





前もカップル…後ろもカップル




側からみたら私とカイもそうかもだけど、ぜんぜん違うし…




あんなカップルみたいにくっついてスライダーやらなきゃいけない感じなの!?






『じゃ、お姉さん前にのって後ろにお兄さんお願いしまーすっ』





ま、まじか…



と、私がフリーズしてると


カ「のんないの?」



り「…え!うんん、のるのる!」






と浮き輪の前の方に乗ると後ろにギシッと音も立ててカイが乗ってきた。






『じゃ、後ろのお兄さんはお姉さんの方に手回してね!』





ええええ!



ウソでしょ〜〜!





と、再びフリーズしてしまう。




そうすると、カイの筋肉質な腕が腰にまわされて凄い密着感






『それじゃあ、いってらっしゃーいっ!』





元気な係員のお兄さんの声で





ら「えっ、ちょ…まって…!!!!」




浮き輪が滑り出した。







水しぶきを上げながらトンネルの中を滑っていくスライダー





すると不意に





カ「緊張してる?もしかして。」




り「いや…そりゃ…ハイ。」





だって男慣れしてないのにこの、密着感はハードル高すぎだって。






カ「じゃあさ、今日は克服してみない?」




り「え、男慣れってこと…


うわっ!!」







ザッブーンッ






カイの顔を見てたら急に浮き輪が落っこちて、気づいたら終わりのプールのなかに沈んでた。









カ「あはは!大丈夫?イキナリ落ちたね。」





とカイが笑いながら



手を引っ張ってくれる。






り「ごめん、ありがと!」






と手を握り返して立ち上がった。






























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