お兄ちゃんに恋をしたけど…
それに、私は、人間が好きじゃない。

だって、人はすぐ私を裏切るし、信じてくれないし、自分勝手だし…

だから、人間は好きじゃない。

「そーら、一緒に帰ろ。」

後ろから、聞きなれた声が聞こえる。

ただ。この人だけは、違う。

青は、私の双子の兄であり唯一の理解者だ。

青だけは、好きだ。

青だけは…

「うん。帰ろ、お兄ちゃん。」

私は、カバンを持って空に駆け寄る。

空に近づくと懐かしいような匂いがして落ち着く。

「空、何かあった?」
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