悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

初めて目覚めた時と違って何か音が聞こえたので、フレイがまだ室内にいる事がわかった。

「フレイ」

呼びかけるとフレイはその音を止め、いつもの笑顔を私に向ける。

「目が覚めたんだね、ソフィア。おはよう」
「おはよう、フレイ。ねぇ、今の音は何?」

私のその質問に、フレイは少し恥ずかしそうに微笑んで言った。

「今のはね、歌、だよ」
「【ウタ】?」
「そう。言葉にメロディーをつけて、歌うんだ」


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