悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

それからも私は数年、数十年と、普通の人間としての様々な事を勉強していた。
しかし歳をとらない私と違い、フレイは初めて会った日よりも白髪という髪の毛が139本も生えていたり、疲れる時間が日に日に早くなったりしているのが少し気になっていた。

そんなある日、フレイは柔らかいベッドに横になったまま私に言う。

「君に、【死】は教えていたかな?」

私は脳内辞書で【死】を検索する。

「えぇ。前に、庭の小鳥で教えてもらったわ」


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