悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

そこまで言って、フレイは少し疲れてしまったようだった。
外も暗くなったので、私も部屋に戻ることにした。

「おやすみ、ソフィア」
「おやすみなさい、フレイ」

いつものように挨拶をして扉に手をかけた私は、言い残した事を思い出し振り返る。

「フレイ」
「何だい?」
「死ぬなんて、言わないで」

私のその言葉にフレイは少し驚いたようだった。

「……うん、そうだね。ごめんよ。今度こそおやすみ、ソフィア」
「おやすみなさい、フレイ」

いつもと同じ挨拶なのに、それが私とフレイの最後の会話になった。


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