悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

一昨日も昨日も今日も明日も、晴れでも雨でも霙でも、私は誰一人観客のいない此処で同じ歌をひたすらに唄い続ける。




そんな生活を、かれこれ3649日も繰り返した日の事。

私の歌は、突然空から鳴り響いた大きな音でかき消された。


昔、一度だけこの音をフレイに聞かせてもらった事がある。



「戦争を知らせるサイレンはこんな音なんだよ」、と。


< 22 / 47 >

この作品をシェア

pagetop