悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う
未だ慣れない瞳孔と逆光が相まり、相手の顔は確認できない。

「貴方は、誰?」

恐る恐る問いかけると、室内の照明がぱっと点灯した。

「僕は、【君を創った人】だよ」

眩しくて目を細める私の手をそっと握り、その甲に優しく口付ける。

「宜しく、ソフィア」

【ソフィア】と呼ばれた私の目はようやく光りに慣れてきた。
初めにはっきりと映ったそれは、声の通りに優しげな瞳だった。

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