悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

どうぞ、と促すと、彼は困惑したように口にした。


「貴女は、若い頃の私の母にうり二つです」



私の中で、一本の線が繋がった。




「残念だけれど、私は貴方のお母様……ソフィアの事は、知らないわ」



彼は、『どうして母の名前を』といった目でこちらを見ている。





「けれど……貴方は私の【お父様】に、とても良く似ているわ」



目の前のフレイに似た彼は、ますます困惑した表情になった。


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