悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

「それは、人間にも出る物なの?」


彼は一瞬不思議そうな顔をしたが、すぐに頬を指し「涙の事ですか?」と言った。



「【ナミダ】?」

「えぇ。……『人間も』という事は、もしかして、貴女も出た事が?」

「一度だけ。フレイが死んでしまった時に出ていたわ」



そう告げると、彼は更に大粒の涙を流し始めた。


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