悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う

けれど私はその言葉を発する事なく飲み込んだ。
優しいフレイが一瞬だけ、悲しそうな顔に見えたから。
そんな顔はあまり見たくなかったから、私は話題を逸らす事にした。

「フレイ」
「ん?」
「ずっと気になってたんだけど、これ、何なの?」

私が指さした【これ】は、背中についている、白くて何だかバサバサしたもの。


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