悠久を秘めた此の歌を、君達の為に私は唄う
「それはね、翼だよ」
「【ツバサ】?」
「そう。翼はね、空を飛べるんだ。空から来た敵を想定してつけておいたものだ」
「ふぅん……じゃあ、普通の人間には無いのね?」
「そうだよ。僕には無いだろう?」
確かに、フレイの背中にこんな物がついているのは見たことがなかった。
「フレイ」
「ん?」
「私、これ、いらない」
翼がいらない事に対してなのか私の初めての自己主張に対してなのかはわからないけれど、フレイは驚いた顔をした。