臆病者達のボクシング奮闘記(第四話)
熱い応援と裕也の変身
青葉台高校の松岡が、赤コーナー側の階段からリングに上がった。
永山高校のボクシング部員達は、応援する為に集まった青葉台高校の部員達にスペースを譲った。
松岡が強豪校の新キャプテンという事もあってか、永山高校の三年生達は、相沢と一緒に少し位置を変えた。立ったまま観戦するようである。
康平と健太も、松岡と体重が近い事から、先輩達と一緒に試合を見る事にした。
清水が指を折りながら数え始めた。
兵藤が訊いた。
「清水、お前何してんだ?」
「青葉台は、部員が何人残っているか数えてたんだよ。……三年がゴッソリ抜けて、二年が二人に、一年が六人か」
「俺達と同じ学年には、六人もいたからな」
「ホント、迷惑だったよ。殆んどの奴が、それなりに強くなりやがってさ」
しかめっ面で話す清水を見て、兵藤は小さく笑った。
永山高校のボクシング部員達は、応援する為に集まった青葉台高校の部員達にスペースを譲った。
松岡が強豪校の新キャプテンという事もあってか、永山高校の三年生達は、相沢と一緒に少し位置を変えた。立ったまま観戦するようである。
康平と健太も、松岡と体重が近い事から、先輩達と一緒に試合を見る事にした。
清水が指を折りながら数え始めた。
兵藤が訊いた。
「清水、お前何してんだ?」
「青葉台は、部員が何人残っているか数えてたんだよ。……三年がゴッソリ抜けて、二年が二人に、一年が六人か」
「俺達と同じ学年には、六人もいたからな」
「ホント、迷惑だったよ。殆んどの奴が、それなりに強くなりやがってさ」
しかめっ面で話す清水を見て、兵藤は小さく笑った。