臆病者達のボクシング奮闘記(第四話)
この距離になると、手数の少なかった石山がまとめてパンチを打ち出した。
ガードを固める森谷に、兵藤が叫んだ。
「森谷、相手は四階級も下なんだから、ダウンを取られたら恥だぞ」
「おいおい、あまりけしかけんなよ」
飯島が苦笑しながらたしなめると、清水も話に加わった。
「森谷は、あーでも言わないと闘志が表に出ないんですよ。……それに、石山の命より森谷の新人戦優勝の方が大事ですからね」
「アホ、縁起でも無い事言うな」
飯島は、清水の頭を軽くペチンと叩いた。
兵藤の声に反応したのか、森谷も反撃し始める。
すると、飯島もリング上に向かって声を出した。
「森谷、ショートパンチは引きが大事なんだぞ! フライ級に打ち負けたら、新人戦辞退させるからな」
それを見た清水が言い返した。
「先生ヒデェなぁ。自分だってけしかけてんじゃないですか?」
ガードを固める森谷に、兵藤が叫んだ。
「森谷、相手は四階級も下なんだから、ダウンを取られたら恥だぞ」
「おいおい、あまりけしかけんなよ」
飯島が苦笑しながらたしなめると、清水も話に加わった。
「森谷は、あーでも言わないと闘志が表に出ないんですよ。……それに、石山の命より森谷の新人戦優勝の方が大事ですからね」
「アホ、縁起でも無い事言うな」
飯島は、清水の頭を軽くペチンと叩いた。
兵藤の声に反応したのか、森谷も反撃し始める。
すると、飯島もリング上に向かって声を出した。
「森谷、ショートパンチは引きが大事なんだぞ! フライ級に打ち負けたら、新人戦辞退させるからな」
それを見た清水が言い返した。
「先生ヒデェなぁ。自分だってけしかけてんじゃないですか?」