臆病者達のボクシング奮闘記(第四話)
ラウンド開始のブザーが鳴った。
「大崎の奴め、俺より石山の言う事は素直に聞くんだな」
「仕方ありませんよ。大崎の体には、石山の強打が刻まれてますからね」
苦笑する飯島に、兵藤が笑いながら言った。
「……まぁいいか。ところで石山、お前は大崎の苦手なタイプを知ってんだな?」
「大崎は殆んど俺とばかりスパーしてきましたからね。……先生、清水にも指示していいですか?」
「おっ、分かってるようだな。今日だけは許すから、このスパーはお前が仕切れ」
「ちょっとストップ!」
スパーリングを中断させた石山は、大崎へ指示を出す。
「大崎、このラウンドは右クロスを狙わないで、いつも通りに戦うんだ」
大崎が頷くのを確認した石山は、清水にも指示を出した。
「清水ワリィんだが、このラウンドは足を使ってアウトボクシング(離れて戦うボクシング)に徹してくれ」
「大崎の奴め、俺より石山の言う事は素直に聞くんだな」
「仕方ありませんよ。大崎の体には、石山の強打が刻まれてますからね」
苦笑する飯島に、兵藤が笑いながら言った。
「……まぁいいか。ところで石山、お前は大崎の苦手なタイプを知ってんだな?」
「大崎は殆んど俺とばかりスパーしてきましたからね。……先生、清水にも指示していいですか?」
「おっ、分かってるようだな。今日だけは許すから、このスパーはお前が仕切れ」
「ちょっとストップ!」
スパーリングを中断させた石山は、大崎へ指示を出す。
「大崎、このラウンドは右クロスを狙わないで、いつも通りに戦うんだ」
大崎が頷くのを確認した石山は、清水にも指示を出した。
「清水ワリィんだが、このラウンドは足を使ってアウトボクシング(離れて戦うボクシング)に徹してくれ」