臆病者達のボクシング奮闘記(第四話)
新人戦(二日目)
次の日、朝九時から点呼が始まった。
この日は準決勝で、いきなり決勝のピン級(旧モスキート級=四十六キロ以下)を除き、全ての階級が二試合ずつあった。
検診が終わると、試合開始までは二時間程時間があった。選手達はその間に軽く食事を摂った。
ウォーミングアップが始まるまで、選手達は休んだ。
永山高校の隣では、裕也のいる青葉台高校の生徒達が座っていた。
康平と健太が裕也を見付けると、向こうも二人に気付いたようで、裕也は笑顔で右手を小さく挙げた。
二人は裕也の所へ歩いて行き、康平が話し掛けた。
「今日から試合なんだよな? 頑張れよ」
「アリガトな。練習したことが出せるように頑張るよ」
健太がニヤリとして言った。
「先輩達が言ってたぜ。練習試合で倒しまくったらしいじゃん」
「練習試合はあくまで練習試合だからな。本番とは違うよ」
裕也はそう言って、表情を引き締めていた。
この日は準決勝で、いきなり決勝のピン級(旧モスキート級=四十六キロ以下)を除き、全ての階級が二試合ずつあった。
検診が終わると、試合開始までは二時間程時間があった。選手達はその間に軽く食事を摂った。
ウォーミングアップが始まるまで、選手達は休んだ。
永山高校の隣では、裕也のいる青葉台高校の生徒達が座っていた。
康平と健太が裕也を見付けると、向こうも二人に気付いたようで、裕也は笑顔で右手を小さく挙げた。
二人は裕也の所へ歩いて行き、康平が話し掛けた。
「今日から試合なんだよな? 頑張れよ」
「アリガトな。練習したことが出せるように頑張るよ」
健太がニヤリとして言った。
「先輩達が言ってたぜ。練習試合で倒しまくったらしいじゃん」
「練習試合はあくまで練習試合だからな。本番とは違うよ」
裕也はそう言って、表情を引き締めていた。