戦乙女と紅~東西動乱の章~
このままでは、まともに戦わずして東方同盟は帝国に敗北してしまう事になる。
「フン…」
皇帝が陣の後方で嘲笑う姿が見えた。
「東方同盟といえど、所詮は戦乙女と紅の腰巾着に過ぎぬか。どちらか片方の存在を失えば、こうも脆く崩れ去るとはな」
その言葉は、『東方同盟は乙女と紅が強いだけの烏合の衆』と。
そう罵るものであった。
その言葉に。
…紅の死を受け入れられないままだった私の心に、小さな炎が灯る。
貴様に何がわかる。
私が苦悩の末に導き出した理想と現実の選択。
私を慕う兵士をも死地に導いてしまうかも知れぬという矛盾した理想。
それさえも彼らは受け入れ、こんな私を戦乙女と慕い、付いて来てくれる事を約束してくれた。
そんな彼らの真の強さが、力で屈服させる事しか知らぬ皇帝にわかるものか…!!
私は戦の真っ只中に突っ込んだ!!
そこへ。
「!!」
帝国軍の所持していた最後の魔道の兵器…残る五本、その全てが投げ放たれた!!
火花を散らしながら飛んでくる五本の兵器。
一本ですら数十名の兵士を一撃で吹き飛ばすほどの威力なのだ。
五本も至近距離で爆発すれば、私とて命はない…!!
「フン…」
皇帝が陣の後方で嘲笑う姿が見えた。
「東方同盟といえど、所詮は戦乙女と紅の腰巾着に過ぎぬか。どちらか片方の存在を失えば、こうも脆く崩れ去るとはな」
その言葉は、『東方同盟は乙女と紅が強いだけの烏合の衆』と。
そう罵るものであった。
その言葉に。
…紅の死を受け入れられないままだった私の心に、小さな炎が灯る。
貴様に何がわかる。
私が苦悩の末に導き出した理想と現実の選択。
私を慕う兵士をも死地に導いてしまうかも知れぬという矛盾した理想。
それさえも彼らは受け入れ、こんな私を戦乙女と慕い、付いて来てくれる事を約束してくれた。
そんな彼らの真の強さが、力で屈服させる事しか知らぬ皇帝にわかるものか…!!
私は戦の真っ只中に突っ込んだ!!
そこへ。
「!!」
帝国軍の所持していた最後の魔道の兵器…残る五本、その全てが投げ放たれた!!
火花を散らしながら飛んでくる五本の兵器。
一本ですら数十名の兵士を一撃で吹き飛ばすほどの威力なのだ。
五本も至近距離で爆発すれば、私とて命はない…!!