戦乙女と紅~東西動乱の章~
流石の皇帝も思わずよろめく。
その隙に私は素早く立ち上がった。
…一進一退の攻防だ。
「なかなかにしぶといな、乙女」
斬られた足を動かし、まだ戦える事を確かめながら皇帝が言う。
「ああ」
呼吸を整えながら私は頷いた。
このしぶとさも紅譲りかもしれない。
戦場で、どんなに劣勢に追い込まれても諦めぬ強さ。
幾多の戦場を潜り抜けた、生き延びる為の強さ。
「決して屈せぬ心は、紅から得たものだ」
「ほぅ…」
良い事を聞いたとばかりに、皇帝はニヤリと笑う。
「その紅も、今は土へと還ったがな」
「!!」
その言葉に。
「黙れぇえぇぇっ!!」
私は攻めを再開した。
暴風の如き斬撃。
「どうだ!!この荒々しい剣も紅の技だ!!」
「ほぅ」
カタナでその攻撃を捌きながらも、皇帝はどこか余裕だった。
「紅の技で攻めるという事は、弔いのつもりか?」
その言葉に、またも私は憤る。
…皇帝の術中にはまっている。
わかっていながら、感情を押し殺せなかった。
その隙に私は素早く立ち上がった。
…一進一退の攻防だ。
「なかなかにしぶといな、乙女」
斬られた足を動かし、まだ戦える事を確かめながら皇帝が言う。
「ああ」
呼吸を整えながら私は頷いた。
このしぶとさも紅譲りかもしれない。
戦場で、どんなに劣勢に追い込まれても諦めぬ強さ。
幾多の戦場を潜り抜けた、生き延びる為の強さ。
「決して屈せぬ心は、紅から得たものだ」
「ほぅ…」
良い事を聞いたとばかりに、皇帝はニヤリと笑う。
「その紅も、今は土へと還ったがな」
「!!」
その言葉に。
「黙れぇえぇぇっ!!」
私は攻めを再開した。
暴風の如き斬撃。
「どうだ!!この荒々しい剣も紅の技だ!!」
「ほぅ」
カタナでその攻撃を捌きながらも、皇帝はどこか余裕だった。
「紅の技で攻めるという事は、弔いのつもりか?」
その言葉に、またも私は憤る。
…皇帝の術中にはまっている。
わかっていながら、感情を押し殺せなかった。