戦乙女と紅~東西動乱の章~
次の瞬間、皇帝の体が宙を舞った。
紅直伝、相手の突進力を利用した投げ技。
その突然の投げ技に対応しきれずに、皇帝は受け身も取れぬまま地面に叩きつけられる!!
そして立ち上がろうとするも。
「ここまでだ」
素早くカタナを奪い取った私は、皇帝の鼻先にその切っ先を突きつけていた。
…倒れた皇帝。
見下ろす形で切っ先を突きつける私。
文句のつけようもないだろう。
「この勝負、私の勝ちだ」
「……」
皇帝は悔しげにギリ、と歯噛みした後、その苛立ちを吐き出すように溜息をつき。
「認めよう、俺の負けだ…」
潔く、敗北を口にした。
その言葉が合図となり。
「!」
再び大地を揺るがすような雄叫びが上がった。
東方同盟の兵士達の勝ち鬨。
それは同時に、長きに渡ってこの地で続いていた戦乱と混沌の時代の終焉を意味していた。
…私は改めて自覚する。
私はこの地の動乱を平定したのだ。
数え切れぬ犠牲、数え切れぬ血と涙の果てに、ついに理想へと辿り着いたのだ。
紅直伝、相手の突進力を利用した投げ技。
その突然の投げ技に対応しきれずに、皇帝は受け身も取れぬまま地面に叩きつけられる!!
そして立ち上がろうとするも。
「ここまでだ」
素早くカタナを奪い取った私は、皇帝の鼻先にその切っ先を突きつけていた。
…倒れた皇帝。
見下ろす形で切っ先を突きつける私。
文句のつけようもないだろう。
「この勝負、私の勝ちだ」
「……」
皇帝は悔しげにギリ、と歯噛みした後、その苛立ちを吐き出すように溜息をつき。
「認めよう、俺の負けだ…」
潔く、敗北を口にした。
その言葉が合図となり。
「!」
再び大地を揺るがすような雄叫びが上がった。
東方同盟の兵士達の勝ち鬨。
それは同時に、長きに渡ってこの地で続いていた戦乱と混沌の時代の終焉を意味していた。
…私は改めて自覚する。
私はこの地の動乱を平定したのだ。
数え切れぬ犠牲、数え切れぬ血と涙の果てに、ついに理想へと辿り着いたのだ。