自動車学校の夏
 2人は、あきらかにやんちゃな感じだ。

 片方は赤色のキャップを被った金髪の中肉中背。さっきからたばこを吸っている。
 もう片方は緑と黄色のキャップを手に持って、なぜか長袖Tシャツを着ていて、反り込みの入った坊主頭。こっちはかなり背が高くて、パソコンをいじってる。



「あ、ママぁ。」
坊主頭の方がママの方に向いた。

「おはようございます! ママさん!」
金髪・赤帽の方が威勢よくママに挨拶した。


「ママぁ、ほんまつまらんッスわあ。」
坊主頭が大袈裟に言った。


「なぁに言ってんのッ。自分からちゃんと話せばいいでしょ?
 あ、のぞみちゃん、なつみちゃん。良かったら、この子らの相手してあげて。
 あんたたち。この子ら、おととい入ってきた子やから。」


なんとなくその3人の様子を見ていたアタシたちに、ママがいきなりふってきた。



 ママは続けて、
「あ、もしかしてのぞみちゃんたち、パソコン使いたいの? ゴメンねぇ、この子たち居座ってて。」

と言ってきたので、アタシは慌てて、

「いや、アタシ、のぞみが教習言った後に使おうかなあ、と思ってたんでまだいいです(^^;;;」

と言うしかなかった。



「そう? んじゃあ、また後でねー♪」
そう言って、ママはスーッと去っていった。

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