自動車学校の夏
「そういえば、お前、今までに何人付き合いよった?」
話を切り替えたいのか、そーちょーがきいてきた。


「2人か3人かな? 中2の時にひとつ下と、17の時に29と、19の時にタメと。ひとりは付き合ったって言っていいか不明やわ。」

正直に言うと、そーちょーは、“付き合ったって言っていいか不明”に飛び付いてきた。


「え? それってセフレってこと?」


「うーん…まあ、そんな感じかな?」



「うわあ、すげえ。俺、以外と一途やきん、遊んだことないしな。人は見た目によらんなあ☆ ってか、初めては何歳?」
何だか目がいきいきしてきたそーちょー。







 その表情を見て、アタシは、


“やばい! アタシ、この子が盛りの18歳っていうことすっかり忘れてた!”


と思った。




 そう…。その姿がまさに一匹の若狼だったから…。




 セフレがいた、ってことをばらしてしまった限り、アタシは軽い女だって見られること間違いないだろう。
 ただ…思い違いであって欲しいとも思いつつ、そのままの調子で話すしかないな、と思った。
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