今年の夏休み
岡田んちは、いつものごとく、父ちゃんも母ちゃんも留守だった。
一度しか会った事がない、
むしろテレビで観る事の方が多い母ちゃんはテレビの中とは違い、
ツンツンしていて苦手な感じだったから、いなくてちょっとホッとした。

岡田の部屋は、俺んちのリビングより広くて
俺んちのよりでっかくて最新のテレビがあり
これまた最新のパソコンがあったり
ゲーム機器は何台あるんだろ?
岡田に言わせたら
「物と金だけ与えておけばそれが愛情だと思ってるから」
って、何の事かと思えば、岡田の両親の事らしい。
庶民の俺から見てもよく分からないが、
色々あるのだろう。

しかし、俺はこの部屋でいろんな事を学んだ。

女性のアソコを見た事がないって、正直にカミングアウトしたら
真面目な顔つきで「それはゆゆしき問題だ」と言って
岡田はパソコンを立ち上げた。
エロサイトに繋いで、初めて見たソレはあまりにもグロテスクで
はっきりと引いた。顔は引きつってたかもしれない。
こんなとこ触ったり、舐めたり、挿れたりすんの?

ぜってー無理。

岡田は「初心者にはハードだったか」と、何冊か雑誌を出してきて
「こういうのから始めてみたら?」なんて貸してくれたりして
うぶだった富永青年はこうやって岡田の魔の手にかかり慣れてきたのであった。


なんつって。
< 28 / 57 >

この作品をシェア

pagetop