今年の夏休み
リビングに戻ると、大きめのタンブラーにたっぷり氷が入ったアイスティーと、
マドレーヌが用意されていた。
ストローで一気に飲み干すと、ぷはぁと一息ついた。
若奥さんがふふっと笑ってワタナベに
「じゃぁママ、お買い物行ってくるわね」
と言って俺に
「ごゆっくり」
と優しく笑って出掛けていった。
いなくなってから
「ママって、今の、おまえの母ちゃんなの?」
とワタナベに聞く。
「すっげー若いじゃん?姉ちゃんじゃねーの?」
「16で私を産んだからねー。まだ30そこそこ」
「へぇぇぇ~。いいなぁ、あんなべっぴんの母ちゃん」
「今の私と同じ年で結婚して子供持つ、なんて想像出来ないけどねー」
「父ちゃんは?」
「パパは、ママが中学生の時の担任教師だったんだって」
「なんか、すげーな」
「なんか、すげーでしょ」
俺とワタナベは顔を見合わせて笑い合った。
私服のワタナベは、キャバ嬢の時とはまた違って大人っぽい。
むしろワタナベの母ちゃんの方が若いような印象を覚える。
「バイトのこととか知ってんの?」
「知ってるよ。危ないことしなかったらいいよ、って」
「寛大な親だな」
「自分たちが無茶したからじゃない?」
ワタナベは肩をすくめながら言って
「それより、今、ポスター描いてたんだ。見てくれる?」
と言って、俺の手を引っ張り立ち上がった。
その行動が、子供っぽくて見た目の大人っぽさとのギャップに、
なんだか笑ってしまう。
むき出しの肩がまあるくて、小さくて
女の子の肩って可愛いんだな、って思った。
マドレーヌが用意されていた。
ストローで一気に飲み干すと、ぷはぁと一息ついた。
若奥さんがふふっと笑ってワタナベに
「じゃぁママ、お買い物行ってくるわね」
と言って俺に
「ごゆっくり」
と優しく笑って出掛けていった。
いなくなってから
「ママって、今の、おまえの母ちゃんなの?」
とワタナベに聞く。
「すっげー若いじゃん?姉ちゃんじゃねーの?」
「16で私を産んだからねー。まだ30そこそこ」
「へぇぇぇ~。いいなぁ、あんなべっぴんの母ちゃん」
「今の私と同じ年で結婚して子供持つ、なんて想像出来ないけどねー」
「父ちゃんは?」
「パパは、ママが中学生の時の担任教師だったんだって」
「なんか、すげーな」
「なんか、すげーでしょ」
俺とワタナベは顔を見合わせて笑い合った。
私服のワタナベは、キャバ嬢の時とはまた違って大人っぽい。
むしろワタナベの母ちゃんの方が若いような印象を覚える。
「バイトのこととか知ってんの?」
「知ってるよ。危ないことしなかったらいいよ、って」
「寛大な親だな」
「自分たちが無茶したからじゃない?」
ワタナベは肩をすくめながら言って
「それより、今、ポスター描いてたんだ。見てくれる?」
と言って、俺の手を引っ張り立ち上がった。
その行動が、子供っぽくて見た目の大人っぽさとのギャップに、
なんだか笑ってしまう。
むき出しの肩がまあるくて、小さくて
女の子の肩って可愛いんだな、って思った。