今年の夏休み
「ストーカーね、やっぱりしつこい客だったの」
「ああ、言ってた人」
「彼氏がいたなんて聞いてない!!って
そこからまた私のことをいろいろ調べたみたいで、
年齢なんてすぐバレちゃって、店にチクられちゃった」
「・・・ワタナベ・・・彼氏いたんだ?」
「ん?いないよ?ほら、コンビニに迎えに来てくれた富永くんを勘違いしたみたい」
「ええ~~~!!!俺????」
また大きな声が出て、
サラリーマンがちらりと顔を見上げて、
またか、というような顔をした。
「富永くんが彼氏なんて、ありえないよね~?」
とワタナベが笑って言うので
「そうだよ、ありえないよ」
と俺も虚勢を張って言う。
でも内心、ありえない、なんてそこまで言わなくても・・・なんて思ってたのだけど。
「やっぱ15歳は困るって言われちゃった。ま、しょうがないよね」
「そうなんだ・・・」
「またバイト探さなきゃ」
「そっか・・・」
ワタナベはそれでも落ち込んだようなそぶりはしていなかった。
むしろ晴れ晴れしたような顔だった。
俺は「そうだ!」とすごく良いことを思いついたかのように話を切り出した。
「今度ある花火大会さ、バイトの人達に誘われてるんだけど、ワタナベも来ない?」
「え?私なんかが行っていいの?」
「実は女の子誘ってこい、って言われてる」
ワタナベはクスクス笑って「命令なんだ?」とおかしそうに言った。
「業務命令だって。でも女の子1人につき、時給50円UP!」
「すごいね!じゃぁ呼ばれてやるか」
「お願いします」
俺とワタナベの間には、気まずい空気は消え去り、
いつものように冗談を言い合える仲になっていた。
ワタナベ1人でも連れて行けば、俺の面目も保てるというこった。
「ああ、言ってた人」
「彼氏がいたなんて聞いてない!!って
そこからまた私のことをいろいろ調べたみたいで、
年齢なんてすぐバレちゃって、店にチクられちゃった」
「・・・ワタナベ・・・彼氏いたんだ?」
「ん?いないよ?ほら、コンビニに迎えに来てくれた富永くんを勘違いしたみたい」
「ええ~~~!!!俺????」
また大きな声が出て、
サラリーマンがちらりと顔を見上げて、
またか、というような顔をした。
「富永くんが彼氏なんて、ありえないよね~?」
とワタナベが笑って言うので
「そうだよ、ありえないよ」
と俺も虚勢を張って言う。
でも内心、ありえない、なんてそこまで言わなくても・・・なんて思ってたのだけど。
「やっぱ15歳は困るって言われちゃった。ま、しょうがないよね」
「そうなんだ・・・」
「またバイト探さなきゃ」
「そっか・・・」
ワタナベはそれでも落ち込んだようなそぶりはしていなかった。
むしろ晴れ晴れしたような顔だった。
俺は「そうだ!」とすごく良いことを思いついたかのように話を切り出した。
「今度ある花火大会さ、バイトの人達に誘われてるんだけど、ワタナベも来ない?」
「え?私なんかが行っていいの?」
「実は女の子誘ってこい、って言われてる」
ワタナベはクスクス笑って「命令なんだ?」とおかしそうに言った。
「業務命令だって。でも女の子1人につき、時給50円UP!」
「すごいね!じゃぁ呼ばれてやるか」
「お願いします」
俺とワタナベの間には、気まずい空気は消え去り、
いつものように冗談を言い合える仲になっていた。
ワタナベ1人でも連れて行けば、俺の面目も保てるというこった。