今年の夏休み
取った場所のすぐ横にあるベンチに腰掛け、周りを見渡した。
結構いっぱい人はいて、
みんな明日の花火を見るために場所取りをしている。
1人で懐中電灯片手に本を読んでる奴もいれば
DSに興じる人、雀卓を持ち込んで麻雀をしてる4人組。
宴会をしているグループもいた。
長いなぁ…。
両手を天にかざして伸びをしていたら、背中をポンと叩かれた。
振り返るとワタナベだった。
「ヤッホー!」
「え?何?どうしたの?」
「ほら、また土曜日にね、って言ったでしょ?」
「でも、寝てる時間って言ってただろ?」
「もぅ~、ごちゃごちゃ言ってると帰るよ?」
俺は「ウソウソ」と慌てて言い、
口は悪いが、こうやって俺が1人なのを知って
付き合ってくれようと来てくれたワタナベを優しい奴だな、と思った。
お節介な奴だな、とも。
「何か持ってきたの?暇つぶしグッズ」
「いや…、特に何も」
「トランプは?」
「だから持って来ないって!」
「な~んだ、持ってたら占いでもしようと思ったのに」
「何占い?」
「恋占い」
「ワタナベ、好きな奴いるの?」
「まぁね」
軽く落ち込む。
そりゃ、彼氏はいなくても、好きな奴くらいはいるよな…
隣に座って足をぶらぶらさせているワタナベをちらりと見るが、
ポーカーフェイスで何を考えているんだか。
結構いっぱい人はいて、
みんな明日の花火を見るために場所取りをしている。
1人で懐中電灯片手に本を読んでる奴もいれば
DSに興じる人、雀卓を持ち込んで麻雀をしてる4人組。
宴会をしているグループもいた。
長いなぁ…。
両手を天にかざして伸びをしていたら、背中をポンと叩かれた。
振り返るとワタナベだった。
「ヤッホー!」
「え?何?どうしたの?」
「ほら、また土曜日にね、って言ったでしょ?」
「でも、寝てる時間って言ってただろ?」
「もぅ~、ごちゃごちゃ言ってると帰るよ?」
俺は「ウソウソ」と慌てて言い、
口は悪いが、こうやって俺が1人なのを知って
付き合ってくれようと来てくれたワタナベを優しい奴だな、と思った。
お節介な奴だな、とも。
「何か持ってきたの?暇つぶしグッズ」
「いや…、特に何も」
「トランプは?」
「だから持って来ないって!」
「な~んだ、持ってたら占いでもしようと思ったのに」
「何占い?」
「恋占い」
「ワタナベ、好きな奴いるの?」
「まぁね」
軽く落ち込む。
そりゃ、彼氏はいなくても、好きな奴くらいはいるよな…
隣に座って足をぶらぶらさせているワタナベをちらりと見るが、
ポーカーフェイスで何を考えているんだか。