今年の夏休み
「たらこだった」
「へぇ~、いいなぁ…あれ?」
「ん?何?」
「何も入ってないよ?これ」
「あ~!あはは、ハズレだ、それ。よりにもよって最初の1個それ選ぶ?あははは」
「…ブルーなんだけど」
「富永くん、なかなかおいしいことやらかすね?」
おかし~、と遠慮もせずに大口開けて笑っているワタナベを見てると
こっちまでおかしくなって、一緒に笑った。
それから俺は、『おかか』と『こんぶ』と『高菜』を食べて
ワタナベは『梅』を食べ「酸っぱい」と顔をしかめた。
お茶がなかったので、佐古さんから貰った缶ビールを開けた。
ぬるくなったビールを啜っていると、
ワタナベが「私も」と屈託ない様子で、
俺の手からビールを奪い取った。
飲み口にワタナベの唇が触れるのをじっと見ていた。
躊躇なく口を付けて美味しそうに飲むワタナベにドキドキした。
ぷはー、と飲み干してにっこり笑い、ビールを手渡された。
いいのかな、いいんだよな
俺も、その飲み口にそっと口を付け、飲んだ。
ぬるくて不味いはずのビールが、美味く感じた。
「そういや、前から聞きたかったんだけど、
ワタナベって何で学祭の実行委員になったの?
推薦?立候補じゃないよな?」
「立候補だよ」
「え?そうなの?ワタナベらしくなくね?」
「富永くんが実行委員になったからだよ」
「…え?」
どういう意味?
俺が?
ワタナベは「覚えてないよね」と言って話し始めた。
「へぇ~、いいなぁ…あれ?」
「ん?何?」
「何も入ってないよ?これ」
「あ~!あはは、ハズレだ、それ。よりにもよって最初の1個それ選ぶ?あははは」
「…ブルーなんだけど」
「富永くん、なかなかおいしいことやらかすね?」
おかし~、と遠慮もせずに大口開けて笑っているワタナベを見てると
こっちまでおかしくなって、一緒に笑った。
それから俺は、『おかか』と『こんぶ』と『高菜』を食べて
ワタナベは『梅』を食べ「酸っぱい」と顔をしかめた。
お茶がなかったので、佐古さんから貰った缶ビールを開けた。
ぬるくなったビールを啜っていると、
ワタナベが「私も」と屈託ない様子で、
俺の手からビールを奪い取った。
飲み口にワタナベの唇が触れるのをじっと見ていた。
躊躇なく口を付けて美味しそうに飲むワタナベにドキドキした。
ぷはー、と飲み干してにっこり笑い、ビールを手渡された。
いいのかな、いいんだよな
俺も、その飲み口にそっと口を付け、飲んだ。
ぬるくて不味いはずのビールが、美味く感じた。
「そういや、前から聞きたかったんだけど、
ワタナベって何で学祭の実行委員になったの?
推薦?立候補じゃないよな?」
「立候補だよ」
「え?そうなの?ワタナベらしくなくね?」
「富永くんが実行委員になったからだよ」
「…え?」
どういう意味?
俺が?
ワタナベは「覚えてないよね」と言って話し始めた。