佐藤くんは甘くない
「瀬尾の嫌いなスナック菓子、たくさん持ってきたからたくさんたべてねきゃるるん」
「悪寒すら覚えるぶりっ子ありがとう」
なんて瀬尾と話しをしていると、がちゃっとドアの開く音がした。
見てみると、スマホを片手に部屋に入ってくる佐藤くんが立っていた。
「佐藤くん、電話は終わったんすか?」
「うん」
こくりと頷いて、佐藤くんは私たちと同じように机を囲んで座った。
「じゃあこれから長い夜が始まるわけですが、」
「正直、普通に寝たいんだけど」
「佐藤くんそれでもキミは健全な高校男児かね!?」
「ほら見ろ。お前なんでそんなにオールしたいんだよ」
「えーだってー修学旅行とか夜は盛り上がりたいでしょう!?」
「まっさきに寝る」
「俺も」
「空気読めねえ奴らだなオイ」