佐藤くんは甘くない
佐藤くんとコクフク
***
「たぁーのぉーもぉおおおおおおおおー!!!」
───ばあん!!っと容赦なく、私は窓を開けた。
ちなみに私の家の窓ではなく、隣の家の窓である。
「よいしょ、っと」
私は窓から入って、ちょうど窓の側に置かれているベットに着地。
そして、呆然とというか呆れ顔でアイスの棒を加えながら勉強机の前に座っているやつが、首だけこちらに向けている。
私はもう一度息を吸い込んで、
「たぁーのぉーもぉおおおおおおおおー!!!」
「それが人にものを頼む態度かよ」
さすが私の幼なじみ、今日のツッコみの切れもキレッキレだ。
「ちょっと喉かわいた、お茶出してよお茶」
「てめえ、何度も言ってるけど、お前玄関から入ってこないでなんで、窓から入ってくるんだよ!
つーか頼みにきたのになんだよ、感服するまでの傲慢な面構えはよ!」