佐藤くんは甘くない
佐藤くんって、ひまりちゃんのことになると、ほんと迷走というか逆走しまくってるような気が。
「取り敢えず、ココは話を進めてそれから考えましょう」
「う、うん」
佐藤くんが混乱しているのか素直に頷いた。
うわ、なんか素直な佐藤くん可愛い。何しても可愛いのに。
ぽち、とコマンドを進めると選択肢が画面に表示された。
『1「いいよ、帰ろうか」
2「それより顎に青のりついてるよ」
3「もう先約あるから無理」』
どうでもいいけれど、どうしてこのギャルゲーは一個笑いを狙うような選択肢があるんだろう。
「ここは1を選択して、一緒に帰りましょう佐藤くん!」
「……うん」
佐藤くんがぽちっと丸ボタンを押すと、
『いいよ、帰ろうか』
「い、いよ……か、えろっか」
ぎこちなく、そういって2人きりの帰り道イベントが開始された。