夢幻罠
7
彼女たちが寝静まると、俺は上下黒のスエットに着替え、駐車場に向かった。
時間は0時50分だった。
丁度良い時間だ。
俺は車に乗り込むと、急く気持ちを抑え、いつも以上の慎重な運転を心掛けた。
低い峠を越えた。
小一時間がアッという間に過ぎた。
例の小さな吊り橋が見えてきた。
それを越えると、また霧が出ていた。しかし今日はかえって都合が良かった。
しばらく走ると、バー不夜城のオレンジ色のネオンが夜霧に溶けて見えた。
そこを迷わず通過し、例の無縁墓地に向かった。
墓地の横に、今は殆ど使われていないと思える道なき道を見付け、強引に車を突っ込ませた。
背の高い草が生茂り、車の腹を草と盛り上がった土が擦るのが分かった。
これ以上は無理だと思える所まで突っ込んだ。
黒いボディーカバーを車にスッポリ掛けた。
ゴム手袋をし、昼間買ったスコップとトウグワを持つと、墓地の中に入って行った。
途中崩れた墓石や木の根につまずいた。
暗闇の中で道路側から死角になる適当な場所を見付けた。
そこに死体の大きさの分だけ枯葉を取り除いた。
ミミズやわけのわからない虫が枯葉の中から何匹も出てきた。
時間は0時50分だった。
丁度良い時間だ。
俺は車に乗り込むと、急く気持ちを抑え、いつも以上の慎重な運転を心掛けた。
低い峠を越えた。
小一時間がアッという間に過ぎた。
例の小さな吊り橋が見えてきた。
それを越えると、また霧が出ていた。しかし今日はかえって都合が良かった。
しばらく走ると、バー不夜城のオレンジ色のネオンが夜霧に溶けて見えた。
そこを迷わず通過し、例の無縁墓地に向かった。
墓地の横に、今は殆ど使われていないと思える道なき道を見付け、強引に車を突っ込ませた。
背の高い草が生茂り、車の腹を草と盛り上がった土が擦るのが分かった。
これ以上は無理だと思える所まで突っ込んだ。
黒いボディーカバーを車にスッポリ掛けた。
ゴム手袋をし、昼間買ったスコップとトウグワを持つと、墓地の中に入って行った。
途中崩れた墓石や木の根につまずいた。
暗闇の中で道路側から死角になる適当な場所を見付けた。
そこに死体の大きさの分だけ枯葉を取り除いた。
ミミズやわけのわからない虫が枯葉の中から何匹も出てきた。