【短】あの人と私~赤ずきんの恋~
最後のキス
職員室へ戻った私の机の上に、たくさんの写真が置いてあった。
その写真には、三年A組の生徒たちが写っている。
私の隣の席の細川先生が、私に声をかけた。
「幸田先生、その写真A組の卒業アルバムに使えそうだったので出しておきました。
野田先生が戻ってくるまで幸田先生が預かっていて下さい」
「はい」
生徒達の眩しい笑顔…。
私は写真の生徒達の笑顔に、顔がほころんだ。
春に転校してきたあの人の写真は数少ないけど、
ちゃんとここにいる‥。
光り輝いてる…。
「あっ‥そうそう、野田先生来月から復帰するそうですよ」
細川先生の言葉は、
あの人と過ごせる時間のタイムリミットだった。
野田先生が戻ってくると、
私はまたあの人に会うことがなくなる。
これは、きっと神様からの忠告だね…
私はあの人の傍にいてはいけない
もう夢の時間は終わりだよって…。
この写真達の中に、私は写っていない。
卒業アルバムの同じページには、けして写れない。
眩しい青春時代を
私は遠くから見守ることしかできないんだ…。
そうしなくちゃ
いけないんだ‥。
あの人の大切な青春時代の心のアルバムに、これ以上踏み込んではいけない。
私のために、これ以上大切なページをめくらせてはいけないよね。
あの人の
大切な青春時代に…。
その写真には、三年A組の生徒たちが写っている。
私の隣の席の細川先生が、私に声をかけた。
「幸田先生、その写真A組の卒業アルバムに使えそうだったので出しておきました。
野田先生が戻ってくるまで幸田先生が預かっていて下さい」
「はい」
生徒達の眩しい笑顔…。
私は写真の生徒達の笑顔に、顔がほころんだ。
春に転校してきたあの人の写真は数少ないけど、
ちゃんとここにいる‥。
光り輝いてる…。
「あっ‥そうそう、野田先生来月から復帰するそうですよ」
細川先生の言葉は、
あの人と過ごせる時間のタイムリミットだった。
野田先生が戻ってくると、
私はまたあの人に会うことがなくなる。
これは、きっと神様からの忠告だね…
私はあの人の傍にいてはいけない
もう夢の時間は終わりだよって…。
この写真達の中に、私は写っていない。
卒業アルバムの同じページには、けして写れない。
眩しい青春時代を
私は遠くから見守ることしかできないんだ…。
そうしなくちゃ
いけないんだ‥。
あの人の大切な青春時代の心のアルバムに、これ以上踏み込んではいけない。
私のために、これ以上大切なページをめくらせてはいけないよね。
あの人の
大切な青春時代に…。