コノ想い届ケ
「し、死ぬ……」
稽古が終わる頃には五人全員床に這いつくばっていた。
悠はまだまだ余裕そうな表情をしていた。
肩に木刀を担ぎ見下ろしていた。
「もう終わりですか。体力もない。弱い。……最悪ですね。」
「悠、その辺にしておいてあげなよー…」
見かねた永倉が止めに入った。
剣術のことになると人が変わるようだ。
「あ……。私…またやらかした…!」
気が付いた悠は五人に向かって何度も頭を下げた。
「いいって……。俺たちが弱いだけだから…」
「まぁ、確かにそうですね。」
あっさりとまた認めてしまった。
初日がこれだ。
これからが思いやられる。