コノ想い届ケ
「平助、今日はありがとう。」
「ん?いいって!それより仕事頑張ってー」
「うん、ありがと。」
悠は刀を取り、また屋根の上に上がった。
もうすぐ満月が真上に来る…
こんなに前はいなかったのに…
無には止めさせなきゃ…
「悠、何してんだよ。」
「土方さん…」
隠しておきたかった。
この人にだけは。
でも、此処にいる以上隠せない。
「帰ってきたら話しますから!」
私は屋根の上を伝い、走った。
『ぐ…がぁ……』
「こんなことをされて…。無!いるんですか!?」
「勿論。いない訳がないでしょ?結果は自分の目で確かめないとね。」
そこには子どものような姿をしている男が現れた。
その横には額に二本の長い角が生えている男がいた。
白目を剥き、意識はない。
「姿が変わっていないんですか…」
「まぁね。それよりさ、僕の研究進歩したと思わ___」
ドスッ__
言い終わる瞬間に悠は意識のない男の心臓に刀を突き刺した。
「うるさいです。無、こんなことをやったところで無意味です。生き物を何だと思っているんですか!?」
「実験体にすぎないでしょ。」
悠は無に斬りかかっていった。