咲き誇る花

「そういや青葉ちゃん、出身は京だったな」

納得というように永倉が頷く。

「総司様の前だけでは、私、京の言葉を使っていたのですよ?」

青葉がまた悪戯っぽく笑った。

「そっか、総司の奴、青葉ちゃんの京の言葉を独り占めしてたんだな」

永倉が悔しそうに言った。

それと同時に、青葉は本当に変わったと思った。

永倉はそれを、嬉しく感じた。

「今日は、どこに泊まるのですか?」

青葉は尋ねた。

「あぁ、まだ決めてねぇから、どっか、宿とか教えてくんねぇか?」
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