咲き誇る花
「それでしたら、泊まっていきませんか?」
青葉は当たり前のように言った。
「あ、あのなぁ、青葉ちゃん。女しかいねぇ家に、男一人っていうのはちょっとまずい気がするんだが」
永倉が顔を引きつらせながら言う。
「私達なら構いませんよ?ね、緑?」
「はい、お母様」
その姿は、まるで本当の親子のようだった。
永倉はこの様子を見ているのも悪くないなと思った。
「じゃえ、宜しく頼むぜ」
そして永倉は承諾したのだった。
「え~と、永倉様?」
夜、緑が永倉に話し掛けた。
「沖田総司って、どんな人だったか知ってはります?」