散る頃に咲く花~番外編~

「あの、沖田様?どうされました?」

青葉ちゃんが尋ねてきた。

「平助と、恋仲になったの?」

僕はそれだけ問うた。

「藤堂様と、恋仲に?何のことですか?」

何のこと?

何のことって、

「今日甘味処で接吻してたでしょ?巡察の時に見ちゃったんだ。」

少し明るく言ってみた。

なんだか、凄く泣きたいから、泣かないように。

「接吻?あの、本当に何のことですか?」

青葉ちゃんの声が少し苛立ちを帯びた。

本当に分からないのか?

自分の事なのに?

「沖田様?」

すると青葉ちゃんは僕の顔を覗き込んできた。

「冗談なら、今すぐ終わってください。」
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