17歳の遺書
また目を閉じた美帆を起こさないようにそっと立ち上がる。
ドアを開けて先生の部屋に向かい、歩いていく。
先生の部屋に行こうとするときっていいこと一つもないんだよな。
と笑えてくる。
笑ってないと、自分のリアルが目に見えて迫ってくるようでダメだった。
それでもなぜか前よりも気持ちは軽くて、
あんなに時間がかかった道のりもすぐに着く。
コンコンっとノックをしてドアを開ける。
運良く先生がいて、声をかける。
『先生、俺に明日だけ時間をください。美帆との時間を下さい。』