17歳の遺書
悠希side
母さんに許可をなんとかもらって俺は、手術室の本当に手前のところにいる。
....ガラガラ
と優太がはいってくる。
『あ、悠希。』
と優太が体を起こす。
『俺が最後でわりぃな。』
『ふっ、なに言ってんだよ。あ、、てかさ、』
優太がうつむく。
『ん?』
『美帆がさ、多分泣いてるからさ。』
『うん。』
『今だけ、そばにおってやって。』
いつもは俺なんだけどさ、
こればっかはどうにもなんねーし、
と優太は顔をあげ、照れくさそうに笑う。
『うん。でも、あいつ俺の手におえないから、早く帰ってきてくれよ。』
『うん、分かってるよ。じゃあね』
そろそろ行かなきゃと体を倒す。
『あのさ、、』
優太がすっと息を吸って声を出す。
『もし、もしも、俺になんかあったら、美帆を頼むよ。』
『だから、俺の手に追えね....『絶対、前をむかしてやって、』
そう真剣に言うとまたいつもの顔に戻って笑う。
『分かった、』
ここで返事をしたら、優太が帰ってこないかもしれないってことだから、嫌だったのに。
優太の真剣な表情を見てたら、そんなこと言えなかった。