17歳の遺書
輝く太陽は厚い雲に覆われる。




ずっと暗かったので、気づかなかったが、いつの間にか、電灯がつき始める。


以外と高いところにある病室からは、
ゆうが言った家族の光が、何よりも輝いて見える。


涙でぼやぼやして、他の風景は見ることができないのに、
それだけはなぜか、はっきり見えた。



『ねぇ、ゆう。こんなにも綺麗に家族の光が見えるよ。』

当然返事は帰ってこない。


『.....寂しいよ。ゆうがいないと、私....
生きていけない。』


こんな姿ゆうが見たら、きっと怒る。
泣くなって、またほっぺをつねって笑うだろう。そしてまた、優しく抱きしめてくれる。


そういう時だけは、泣き虫でよかったな。と思う。


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