17歳の遺書
『美帆、目ー、つぶって。』
降りかけた観覧車の中で、うれしさの渦の中でゆうがつぶやく。
ぎゅっと握られる私の左手。
ひんやりとした物がはめられる薬指。
『いいよ。開けて。』
目の開けた先に何よりも輝く指輪。
『この光、全部詰めてみたんだけど、どう?気に入ってくれた?』
やることが全部かっこいい。
言うことも全部かっこよすぎ。
涙でぼやける視界。それでもはっきり見えるくらい輝いている。
『.......ありがと....すっごく気に入った.......。』
『よかったー。』
そう言ってゆうはまた無邪気に笑う。