あなたにだけ
「あなたは転校生の………。今の話は本当なの?」

「はい。彼女達の言う通りです。」

そう何の感情も入れないように気を付けながら話す。

結局先生は何も言わずに私と女の子に教室から出るように促した。


保健室に連れて行き、退室しようとしたとき、

「あの!!」

その声に振り返ると目に涙を一杯溜めて、女の子が立っていた。

「あの………どうして助けてくれたの?」

「え?」

「アンダーソンさん転校してきたばっかりだし、関係ないのに、どうして助けてくれたの?」


…………おっしゃっている意味がよく分かりません。

「あなたを見て、助けが必要みたいだったから手を貸した、それって普通のことじゃないの?」

そう言うと女の子は目を見開いて此方を見た。


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