秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
春休み
「みーゆ♪」


朝からテンションの高い美恵子が私の顔を覗きこむ。


「…はよっ」



3月でもまだ朝は寒い。

にも関わらず、私は屋上に仰向けで大の字になって寝転んでいた。



「…寒いぃ!こんな所にいたら風邪引くよ?」



「風邪引いても良いよ…」


風邪引いて、熱出して朦朧としてれば光城の事を考えないで済むんだ。



「馬鹿な事言ってないで早く起きる!」


美恵子は私の両手をしっかり掴み、上半身を起こしてくれた。



「軽っ!」


予想以上の体重の軽さに驚いている様だ。


「普通だよ…」


「普通じゃないし!何キロ?」



「うーん、39.5キロくらい?」



「えぇ?それ、ある意味軽くヤバイよ?」



そうかな?身長低いし、モデルなんだから痩せてるの普通じゃない?



「また栄養失調になっちゃうよ?本当、光城いないと抜け殻みたいになるよね…」



美恵子は困った顔で私をじっと見る。



「…アイライン、よれてる…」



私がボソッと言うと、美恵子の表情が引き攣った。



「そういう所…光城に似てきたね…」






.
< 166 / 331 >

この作品をシェア

pagetop