秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択！？〜

「…カット！」



「すみません…」



ヤバイ…これで５回目だ…。



「少し休憩しようか」


監督の一声でスタッフの人達が一服し始める。



「…美優ちゃん！ちょっと良い？」


天然の宮島君に呼ばれて私は皆の所に駆け寄る。




「なんか皆ごめんね…」


「謝らなくて良いよ！演技初めてなんでしょ？」


「…うん」


「美優、失恋した事あるだろ？」


光城に聞かれて頷く私。



「そん時に感じた想いをそのまま出せば良いんじゃねぇの？俺らは演技あんまないから偉そうな事言えないけど…」



「うん！分かった。ありがと」

光城達の優しさに胸を打たれた私はお礼を言って一人になった。




失恋かぁ…私が専属モデルになってから全く会えなくなって振られちゃった中学の同級生の秀人…。

好きだったなぁ…凄く。
出来ればズット一緒にいたかったよ…。
悲しい想いさせちゃってごめん―…。


私の瞳から自然に涙が溢れだし頬を撫でた。


その瞬間、監督の「ＯＫ！」の声が聞こえてきた。






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