秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
笑顔で握手に応えるとウエイトレスは顔を赤らめて、去って行った。


またもや厨房から歓喜の声が聞こえ、被っていた帽子を深く被り直した。



「あなたも今や売れっ子ね?」



「いや…全然!」


私は恥ずかしくなり、ガムシロを入れたアイスレモンティーをストローでグリグリ回した。




「ドラマにも出てたわよね。まだまだだけど、初出演にしては、かなり良かったわ」



「…はぁ」



私、あの社長に褒められているんだよね?

なんか怖い…。

明日雪でも降るんじゃあ…。




そんな事を考えながら、頬杖を付いて溜息を漏らす社長を見ていると、また胸が痛む。



「…JEWELが辞めたら、事務所はどうなるんですか?」




「まぁ、少なからず、何人かは路頭に迷うでしょうね」



「…そう…ですか…」

















.
< 216 / 331 >

この作品をシェア

pagetop