秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択！？〜

だから私は今でもお母さんはお父さんを愛しているんだと思っていたから今まで再婚せず、私を女手一つで育てて来たと思っていた。


恋人ぐらい作れば良いのに…。



と思ったりする事も度々あったけれど、いざそうなると話しは別だ。



とても複雑な心境になる。


光城に別れを告げる場合じゃなくなったよ…。



取り敢えず家から出ようと光城に目で合図して、ドアノブに手を掛けた。



「…あら！帰って来たのね？」




暖簾から顔を出したお母さんは、珍しく濃い目の化粧をしていて『女』になっていた。



「うん…だっ…誰か来てるの？」



緊張して声が上ずった。


「まぁ…光城君も上がって？」




お母さんは光城に視線を移し、ニコリと笑った。



「…おじゃまします…」



暖簾をくぐり、リビングへと顔を出しダイニングテーブルの椅子に座っている人物に驚き、立ち止まってしまう。



「うわっ！いきなり立ち止まんな………って…安藤！？」



光城が私にぶつかり、リビングの奥に目をやり驚いて名前を呼んだ。



そう、あの意地悪な国語担当の安藤が居たんだ。




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