秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「…悪かったな」
ロビーの長椅子に座っていると、永山シュウが疲れた顔で現れた。
診療時間外のせいもあって周りに誰もいなく、裏の顔で謝る。
「…別に、それより大丈夫だった?洋子チャン」
「あぁ、今眠ったよ…」
そう言いながら私の隣に腰掛けたので、横にズレた。
「……なんで離れんの?」
萎えた顔でこっちを見る。
「いやいや!ただ幅を広げてあげただけじゃん」
何だか恥ずかしくなってしまったので目を逸らした。
「フーン…なら良いけど…あっ、あいつ手術嫌がってたけど頑張るって言ってたけど…お前のお陰?」
足を組んで、左肘を太股の上に置き頬を左の掌に預ける格好で私の方に向く。
「いやぁ〜話し聞いただけだよ?」
まぁ、実際対した事は言ってないし…。
多分、悩みを誰かに打ち明けた事で少しだけでも不安が崩れ去ったんだろう。
きっとそれが大きな勇気になる。
洋子チャンの将来の懸け橋になるんだ。
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