秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「俺、美恵子がズット好きだったよ…」


春は俺に背を向けながら話しはじめた。



「…だった?」



過去形?



「……。今までさ、付き合っても浮気した事無かったし、心変わりなんて一度も無かったんだよ」



「知ってる」



春は今まで何人かと付き合って来たけれど、自分から振った事も一度も無いんだ。



「だけど…俺、最悪だよ。他の人に目が行っちゃって、美恵子にどう接したら良いか解らなくなっちゃったんだよ」



そう言って、俺の方を向いた。



「そっか…春にでも、そんな事あるんだな」



「…ある。あるんだよ、どんなに想い合っていても。側にいないと…だから、姫と光城も気をつけろよ!」


最後が余計だけど、引っ掛かる…。


側にいないとって、美恵子より側にいるヤツって…誰!?



「お前の好きなヤツって…?」




俺の問い掛けに、ニヤケながらも答えてくれた。




「隣の席のまどかチャン!」



…軽ッツ!

軽いよ、春。

側過ぎる…。

席替えしたらどうすんだよ!?





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