秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「♪♪〜♪♪♪♪〜♪」
携帯のアラームが爆音で鳴る。
「4時……」
重力に逆らえない重い瞼を精一杯開けて、洗面所に向かう。
昨日、いつの間にか寝てしまったせいで髪の毛が爆発していた。
まぁいいや、どうせ髪はセットしてもらえるんだし…。
スキニーデニムにキャミを着て、スッピンを隠す為にサングラスを掛ける。
「行ってきま〜す」
誰もいない部屋に向かって挨拶をするのは寂しさを紛らわす為。
けれど、返事が来るは無い。
だから、余計に悲しくなる。
だけど私は「行ってきます」の挨拶を辞めない。
自分を奮い立たせる為に。
「おはようございます!」
元気良く挨拶をする。
「今日で見納めらしいね!髪色〜」
ヘアメイクの彩チャンがホットカーラーで髪を巻いていく。
「午後からサロン行って、ミルクティーとおさらばですっ!」
あぁ、長かったな。
この4年間ずっとミルクティー色だったから、自分の黒髪なんて想像出来ないや…。
まぁ、元々の地毛は黒なんだけどさ。
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