秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「そういえばこの間あゆみチャンが来たよ!」


カラー剤を手際良く髪に付けながら満君が話し掛けてきた。



「あゆみが?」


「…何か元気なさそうだったけど」



多分、今日家に来る事と関係があるのかな?


「あっ!今日あゆみ、家に来ますよ?」



「そうなんだ!じゃあ、相談乗ったげてな」


ホッとした顔の満君を鏡越しで見ていると、女の第6感が働く。



「もしかして満君、あゆみの事好きだったりする?」


満君は漫画の一コマの様に慌てはじめた。


「え?はっ…、何言ってるの!面白いなぁ…あはッツ」


この慌てふためき様…。
当たりだなっ!



「ふーん…あゆみと会ったら満君が心配してたって言っちゃおうかな♪」



私、こんな意地悪なキャラだったかな…。

光城に汚染された?



「美優チャン、小悪魔だね…」



満君は観念した様に、あゆみを好きだと打ち明けてくれた。




「告らないんですか?」


カラーが髪に定着するまで時間を置いている間に聞く。



「まぁ、釣り合わないし…」


満君は寂し気な表情になった。




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