秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「しずくさん、もうすぐ契約切れるんだよ……」


あゆみにこっそり耳打ちすると、「マジ?」という顔をした。



「うわーんっ…」



泣き止まないしずくさんの背中を見ながら可哀相になった。



芸能界って厳しいんだ。

私なんて運だけで来れたような者。




しずくさんに同情する。




「…本当に暇なら部屋上がれば?」


バツが悪そうな顔でしずくさんに向かってあゆみが言う。



あゆみが反省してる…。

意外にいい子じゃん………………って、私の部屋なんだけど!


何勝手な事を……!!




あゆみの言葉に顔を上げたしずくさんが「…良いの?」とあゆみに聞いた。



いやいや、私がこの部屋の住人なんですが…!



突っ込みたい気持ちを阻止するように、あゆみが「うん」と頷いた。




もう良いよ…。



呆れた私はリビングに戻り散乱した缶や、テーブルの上を片付けに戻った。





「あなた達の名前聞いてなかったわね…」


泣き止んだしずくさんが言った。




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