秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「えっ?」


私は母の背中を見た。


「彼氏!いるんでしょ?お母さん知ってるのよ」


…知ってたんだ…。
さすが母親…。



「うん、実は…今日約束してるんだよね」


私は申し訳なさそうに母に言う。



「お母さん一人で家にいるから、あんた行きなさい」


お父さんが死んじゃってから初めて過ごすクリスマス。

寂しく無いんだろうか?



「……あっ…うん…」


さみしげな背中を見ながら私はコートを着て外に出た。









待ち合わせの駅には光城が既に待っていた。


「…おせぇよ…寒いし」


光城は躊躇う事なく私の手を握る。



「冷たい!どんだけ待ってたの?」



「早く着き過ぎて20分ぐらい待ってた…」



「マジ?自分が悪いんじゃん?」



そんなに楽しみにしてたの?顔に出さないからわかんないよ!


嬉しいけど…。


母に対してこんなに罪悪感が出るとは思わなかった。

光城と約束した時は平気だったんだけどこうやって自分だけ好きな人と会っている事が後ろめたく思ってしまう。









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